不動産屋さんに向けた、街の空きスペースや不動産物件とコワーキングスペースのつながり方(改)

 普通に不動産物件を借りている人やシェアオフィスを借りている人を相手に「コワーキングスペースに会社を丸ごと移転しませんか?」なんて声をかけているコワーキングスペースの運営者も、このコロナ騒動を機に増えてきた。後述するが、私も試みようとしていたのがあるのでありうることとは考えていたが、結局これから述べる理由で違うと思うようになった。とはいえ、リモートワークが充実してきてオフィスの不要論・縮小を考えている会社の社長さんにコワーキングスペースを活用していこうというアプローチで宣伝をかけているのは理に適っているし素晴らしいとは思うのだが、危惧するところもあるといえばあって、ここで街の空きスペースとコワーキングスペースとどう共同で繋がっていけばいいかひとつの個人の見解を述べておかないと未来につながらないのではと感じたので、少し述べたい。

 で、どうして私はこれは考えとして違うと思ったのかというのを説明したい。一つに大きな根底の考えとして、世界的なコワーキングスペースのつながりの中で「コワーキングは競争ではなく共存共栄の文化だ」と強く教えられて感銘を受けてやってきた身というのがある。例として6年前にギリシャで通貨危機が起きたときに、世界のコワーキングスペースの利用者ネットワークを通じて救っていこうという動きがあって、これこそコワーキングならではの面白さだし良さだなと感心したことがある。今となってはコワーキングスペースも爆発的に増えたので、この根底の発想まで理解してやっているコワーキングスペースのオーナーさんや利用者さん、スタッフさんでも全然いなくなっているのが悲しいのだが(理解できない理由も無理ではない部分もある)、これを通じて繋がることによって、それぞれのスペースで起きている事や利用者さんのビジネスやプロジェクトを支え合うという文化を伝えていきたいという思いがある。そのつながりの中に不動産屋さんが入ったとしても、コワーキングスペースとしては不動産屋さんが売上をあげられることができるようにサポートするというのが本分と考えている。具体的な利用のあり方は後述するので、不動産屋さんはコワーキングスペースをライバルと考えずに、事業をやる上でのサポーターという意味合いで捉えて支えてもらえればと願っている。

 そしてもうひとつは、引き抜いたことによって、大家さんや不動産屋さんの売上を落とすことはあってはいけないというのが理由の一つにある。そうしてしまうと、ビルの内外にしてもテナントにしても空きが増えてしまって、それが目立つと街に活気がなくなってしまう。また、物件を借りてやっている人はそこの代金を支払えるだけの事業収益があってかつ与信性もあるわけだし、人によっては信用を落とすことにもなってしまう。こうならないためにも、今物件として借りていたりしているワークスペースは大事にしながら、たまにだったり試しに聞いてみたりするためにコワーキングスペースを利用することは大事になってきている世の中になってくるように感じているからである。あくまでも、既存の会社や団体が見通しとして売上が下がりかねない場合に将来的な売上UPを見込んで移転するまでの一時的なスペース移転の場所として借りるという条件の下でなら、移転は許せるところもある。また新しく会社や団体を立ち上げるときに、時期を決めて将来しっかりとした物件を借りるために一時的に拠点を置くといった条件でも良いと考えている。(理由はこちらで詳しく述べているので、ご一読を)

 なので昔は「コワーキングスペースに会社を丸ごと移転しませんか?」と声をかけてたことがあったのだけれども、シェアオフィスなどで働いている人との話を聞いて感じたこととして、今の僕には絶対できないかなと考えてはいる。そうであれば、
「今のスペースを大事にして、暇なときにうちにきてください」
「気分転換を図りたいときにだけ、うちのスペースを使ってみてください」
「会社としての第2のオフィススペースや休憩スペースとして、うちと契約してみてはいかがでしょうか」
「家賃が苦しくなったら、うちも考えてみてください」
という感じで声をかけることにしている。特に下の2つというのは、先述の流れにも合致する。メインのワークスペースではなくサブのスペースとしてというのもポイントである。
 また、今のシェアオフィスから変えて、新しく誰かと組んでワークスペースを固定でシェアしたいと考えたときや、いろいろ旅をしていてこの地に足を据えて暮らしたいという方が出てきたときに、そのマッチングを試してみるというスペースの利用というのもあると思う。ここで不動産屋さんのコワーキングスペースの活用術の話をするが、そういった話が行き交う中で、不動産屋さんが不定期に利用しにくることで、様々な事業者さん事業主さんがワークスペースを共有したいという話を直接聞くケースがあれば、新たな物件を紹介したりして物件の契約につなげていければ、しっかり売上に繋げられるのではないだろうか。
 このように不動産屋さんにも大家さんにも相互の利益につながることを踏まえた利用の仕方を伝えていくのも、地方におけるコワーキングスペースの務めではなので、今の私がその方法を伝えるとすれば、不動産屋さんも空きスペースを持つ大家さんも、たまにコワーキングスペースをのぞいてみてってほしいなとは思う。利用料金はいただきますが、それでもカフェでコーヒー1杯分程度ですので。

 とは言え、テレワークが加速していくことによって、オフィススペースの縮小や空きスペースの増加、これに伴う街の縮小という流れは、避けられないと考えている。これを主張したとしても、多少の時間稼ぎ程度にしかならない部分はあるので、その時間稼ぎの間に、一緒にwithコロナの空きスペースの活用のあり方も考えることができる空間であることを活かして、その土地なりの活用のあり方を考察し、試しにやっていくってこともできると思う。最後にもう一度述べるが、コワーキングスペースは利用者さんの目標達成をサポートするスペースというのが大前提であるので、変にライバル視するのではなく、事業をやる上でのサポーターという意味合いで捉えて、たまにのぞいてみようという感覚で活用してもらえるといいなと考えているので、一緒に次の時代に向けて活用していただけることを願っている。

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